症例

当院で実施した左下6番・7番のインプラント治療症例

今回ご紹介するのは、左下6番・7番が欠損していた
患者様に対して行ったインプラント治療の症例です。

診断の結果、欠損部の骨量が非常に少なく、
通常の状態ではインプラントをしっかり支えるだけの骨が不足していることがわかりました。

そのままインプラントを埋入してしまうと、
初期固定(インプラントが最初に骨と噛み合う力)が得られず、
長期的な安定も期待できません。

そのため当院では、まずインプラントを安全に支えられるだけの土台をつくるために、
GBR(骨造成術)を単独で実施し、
失われていた骨を再生させる治療計画を立てました。

骨の成熟を待ったのち、十分な硬さ・量が確認できた段階で、
インプラント埋入手術を行った症例です。

レントゲン画像

3つ目のクリニックで見つかった“自分に合う治療”

― インプラント相談に至るまでの経緯と、当院での診断

今回ご紹介するのは、**左下の欠損部を「入れ歯にするべきか」
「インプラントにするべきか」**で悩まれていた患者様のケースです。

最初に通われていたかかりつけのクリニックでは
骨が少ないためインプラントは不可能。入れ歯しか選択肢がない
と診断され、不安を感じてセカンドオピニオンを受診されました。

2つ目のクリニックでは一転、
インプラントは可能。ただし、欠損部の手前の歯(左下5番)の状態が悪く、
抜歯して3本のインプラントが必要。費用は150万円程度
という診断。


● インプラントはできない?
● できるけれど、健康な歯も抜かなければいけない?
● 金額も大きく、どれが正しいのかわからない…

患者様は大きな迷いを抱えていたといいます。

そんな中、尼崎駅前歯科でインプラント治療を受けていたお姉様からの紹介で、
当院へご相談に来られました。


当院での診断

精密検査の結果、左下5番の歯は過去に神経を取られていましたが、現時点では保存可能と判断。
抜歯ではなく、残せる歯は活かしながらインプラントと連結して機能させる治療をご提案しました。

ただし、

  • 将来的に状態が悪化した場合は抜歯が必要になる可能性
  • その際は追加のインプラントや上部構造の再製作が必要
    といった「長期的なリスク」についても、丁寧にお伝えしています。

また、左下のインプラント部位は骨量が非常に少なく、単独でGBR(骨再生)の処置が必要でした。

場合によってはインプラントと同時ではなく、
GBR→成熟期間→インプラント埋入という段階的な治療となり、
治療期間が長くなる可能性も説明しました。


当院で治療を決められた理由

  • 抜歯が必要と言われた歯を残せる可能性があった
  • インプラントの本数を最小限にできた
  • 説明が具体的で、治療計画の選択肢が明確だった

こうした点が決め手となり、当院での治療をご選択いただきました。


このあと、実際の口腔内の状態や、どのように治療計画を立てたのかを詳しくご紹介します。

GBR(骨造成術)を行うと骨はどのようにできるのか

3Dレントゲン(CT画像)の見方と、欠損部の状態

当院では、インプラントを検討するうえで最も重要となる骨の量を評価するため、
3Dのレントゲン(CT)撮影と診断を徹底しておこなっています。

1枚目の画像は横から見た断面
2枚目は下から見上げた断面になります。

CT画像では、

  • 骨がしっかりある場所 → 白く写る
  • 骨が不足している場所 → 黒く写る

という特徴があります。

画像の赤枠の部分は、本来であれば白く写る“骨があるべきエリア”ですが、
実際には黒く抜けており、ボコッと穴があいたように見える=骨が大きく失われている状態です。

このように骨の厚みや高さが大きく不足していると、
そのままではインプラントを支えるだけの強度が得られないため、
GBR(骨再生治療)で骨を増やす処置が必要になります。

CT画像は専門的に見えますが、
「白=硬いところ(骨)」「黒=足りないところ」と理解していただくと、
現在の状態や必要な治療がイメージしやすくなります。

GBR(骨再生)直後の3Dレントゲン画像について

こちらは、骨が不足していた部分に対してGBR(骨再生治療)を行った直後のレントゲン画像です。

骨を増やす際には、補填した材料が動かないように安定させる必要があるため、
「インプラントアンカー」という小さな固定用のネジを併用しています。
(※これはインプラント本体とは別物で、あくまで“骨を支えるための補助材料”です)

GBRを行う前は、欠損部が真っ黒に写るほど骨が失われていましたが、
骨補填材を入れたことで、黒い部分が“薄い白色”に変わっています。

ただし、この時点ではまだ

・完全な骨として成熟していない
・柔らかく、周囲の天然の骨より密度が低い

といった特徴があるため、周囲の白い骨と比べると、やや黒っぽく見えるのが正常な経過です。

今後、数ヶ月をかけて補填材と新しい骨が一体化し、
最終的にインプラントを支えられる“十分な硬さの骨”へと成熟していきます。

GBRから6ヶ月後の状態と、インプラント埋入について

GBR(骨再生治療)から約6ヶ月が経過し、補填した骨がしっかりと成熟してきました。

この時期になると、レントゲン上でも
周囲の天然の骨とほとんど見分けがつかないほどの
硬さと密度に近づきます。

術直後は黒っぽく柔らかく見えていた部分が、時間の経過とともに白く濃くなり、
インプラントを支えられるだけの十分な強度が形成されたことが確認できました。

このため、
**「インプラント埋入が安全に行える状態」**と判断し、
予定していたインプラント手術を実施しています。

GBRで作られた新しい骨がしっかり成熟することで、
インプラントの安定性や長期的な予後にも大きく貢献します。

インプラント治療終了後

GBR単独オペから18ヶ月
インプラント体埋入オペから12ヶ月
上部構造(歯の部分)セットから6ヶ月が経過。

治療方法

左下6番 7番:インプラント
左下6番:GBR(骨造成術)

症例の詳細

  年齢    50代・女性
主訴左下の欠損部位の治療
治療内容インプラント治療(ストローマン)、GBR(骨造成術)
費用¥1,133,000(税込)
期間約1年6ヶ月
リスク・副作用口腔内および全身状態(既往歴)、喫煙の有無、噛み合わせ、骨造成の有無などにより、治療期間や費用(追加費用含む)はそれぞれ異なります。症例によっては再手術や追加手術が必要な場合もあります。また術後は歯周病の管理も含めた継続的なメンテナンス(通常の定期クリーニング)が必要になります。

患者様の感想

最初に通っていたかかりつけの歯科医院では、
「骨がないのでインプラントはできません。」
「入れ歯しかありません」
ときっぱり言われました。

入れ歯で苦労している友人がおり、インプラントを希望していたので、
とてもショックでしたし、他に方法はないのかと強い不安を感じました。

どうしても納得できず、別のクリニックへセカンドオピニオンに行くと、
今度は一転して、
インプラントはできます。

ただし、手前の歯も状態が悪いので抜歯して3本のインプラントが必要。
費用は200万円ほどと言われました。

インプラントが可能と言われたのは嬉しかった反面、
“本当に健康な歯を抜いてまでやるべきなのか?”
“150万円という金額は妥当なのか?”
という新たな不安が大きくなり、どう決断すればいいのか分からなくなりました。

同じ歯の状態なのに、なぜここまで診断が違うのか。

何が正しいのか、自分にとってベストな治療は何なのか、ずっと悩み続けていました。

そんな時、尼崎駅前歯科でインプラント治療を受けていた姉から
“ちゃんと話を聞いてくれるし、紹介するから一度相談してみたら?”
と言われて、思い切って相談に来ました。

尼崎駅前歯科では、

・なぜ他院では抜歯と言われたのか
・なぜインプラントができる、できないという診断の違いがあるのか


私の歯や骨の状態のCT画像を、わかりやすく丁寧に説明していただき、

“抜歯と言われた歯は現時点では残せる”
“インプラントの本数も最小限で済む”
という提案をしていただきました。

もちろん、将来的に状態が悪くなるリスクや、
追加の治療が必要になる可能性なども包み隠さず説明してもらえたので、
“メリットだけでなく、リスクまできちんと伝えてくれるクリニックなんだ”
という安心感がありました。

結果として、
インプラントはできる、しかも抜歯せずに歯を残せる。
その選択肢があることを知れたのは、本当に大きな救いでした。

治療を受けてみて、
同じ治療でも、医院によって診断も治療方針もこんなに違うものなんだ…
と身に染みて実感しています。

これからインプラントや抜歯を検討している方には、
“最初に言われたことがすべてではない”
ということをぜひ伝えたいです。

迷ったり、不安がある時は、遠慮せずに複数のクリニックへ相談することをおすすめします。
私自身、尼崎駅前歯科に相談したことで、納得して治療に進むことができました。

術後の経過

すべてのインプラント治療が終了してから1年6ヶ月以上が経過していますが、
ご自宅での清掃も適切に行ってくださっており、
定期的なメンテナンスにもしっかりと通ってくださっているので、
トラブルなくご使用いただいております。

少しでも患者様の負担が少ない治療を

インプラント治療の負担は、オペの間だけではありません。
オペを行うまでに何度も通わないといけない時間的な負担。
決して安くない治療費の金銭的負担。
術後の腫れや痛みなど肉体的負担。

それらの負担を少しでも減らしていただける治療を私たちは大切にしております。

そのために、安易に歯を抜いてインプラントではなく
できるかぎり歯を残せるような治療を考え尽くし、
複数本、歯がない状態でも、できる限り少ないインプラントの本数での治療を行います。

また、オペの際には、麻酔の痛みすら少なくできるような配慮や
術後の痛みや腫れを最大限少なくしていただける手技や知識の研鑽を日々続けています。

それが当院が”優しいインプラント治療”と掲げる理由です。

インプラント無料相談実施中

当院ではインプラント治療の無料相談を実施しております。
・他院で抜歯してインプラントと診断されたけど、歯を残せないの?
・インプラントはしたいけど、費用は抑えたい…
・治療方法や痛み治療期間など、治療の詳細を聞きたい
・どれくらい持つのか、トラブルはないのか 等

些細なことでも、気になることがございましたら、お気軽にご相談にお越しください。

【執筆・監修者】

尼崎駅前歯科 
院長 鷲本 剛

虫歯治療や歯周病治療などの一般的な歯科治療に携わりながら、歯を失った患者様に対する治療にも力を注ぐ。

治療技術、知識の研鑽の為、インプラント治療や矯正治療を専門に扱う様々な歯科医院にて診療を行いながら、国内外の学会や研修会に参加し、最新の技術や知識を学び、所属している大阪歯科大学口腔インプラント科では、専門的な診療や手術に携わる機会を得て、より高度な技術や知識を身に付ける。

現在は、培った知識経験を若手医師の育成のため、歯科医師に向けインプラント治療のセミナー講師も務める。

◇当院のインプラント治療について

https://www.amagasaki.dental/implant/

clinic
calenda

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★土日祝・・・10:00〜14:00、15:00〜18:00

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